昨年一番印象に残った講演

 昨年12月9日はやぶさプロジェクトマネージャー川口純一郎先生の講演を聞きました。はやぶさ奇跡の帰還は昨年ニュースにもなりましたが、月以外の天体から帰って来た最初のロケットです。しかも小惑星「イトカワ」から惑星の試料を持ち帰ったのも世界初です。
 川口先生の講演は文学部の講義を聞いているような錯覚に陥ります。平易な言葉で難しいことを簡単に解説してくれます。小学生からお年寄りまで理解することができると思います。本当に頭のいい人は難しいことを簡単な言葉に直し、分かりやすい平易な言葉で説明します。
 大気圏突入時には<電源を切っていた探査用のカメラを起動させ、はやぶさに、故郷の地球を見せてやろうと思ったのです。>という表現を使っていました。はやぶさに人格をつけた講演は文学的でもあり、ところどころに出て来る詩は、他の人が作ったものを当てはめたのかと思いましたが、全て先生の作ったものでした。
 この講演を聞いて思い出したのが『アポロ13号奇跡の帰還』です。月着陸予定のアポロ8号は途中で爆発を起こしますが、地上スタッフと、クルーの懸命の努力により帰還します。これもお勧めの本です。川口先生の講演があるときにはぜひ聞いてみてください。科学の嫌いな子どもも一瞬で好きになると思います。

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