3月18日森克栄先生のお宅にお邪魔しました。

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 先月日本歯学センターにて、森克栄先生の講演を20年ぶりに拝聴しました。その後御食事を御一緒させていただき、3月18日、お宅にお招きいただきました。そして1時間半にわたり御自分の症例を解説してくださいました。1960年代の治療が今もって色あせていないのは驚きです。
 森先生は東京医科歯科大学御卒業後、1960年代に渡米され、病理学を学ぶかたわら、最新の臨床歯科医学を日本にもたらした先駆者です。科学者が歯科臨床をやっていると言ったらわかりやすいかもしれません。開業当初は自費のみで行ったため、家庭教師をして糊口をしのいだと言います。
 その後ドイツ人学校の生徒を治療したことがきっかけで、多くのドイツ人が訪れるようになり、最後にはドイツ大使が訪れるようになりました。噂を聞きつけたドイツ人の歯科医師が見学に来たこともあります。化学的な根拠に基づいた臨床には定評がありましたが、残念ながら、現在大病をされたのをきっかけに診療所は閉院されています。
 写真は森先生の書斎ですが、本棚中央は森先生の著書やお名前が出ている海外の本、教科書でいっぱいです。昨年はアメリカ各地で公演され、今年は韓国ソウル大学で公演予定です。引退後も世界各地で呼ばれる歯科医師を私は森先生を除いて知りません。
 この日は本当に貴重なお時間を私一人のために取っていただき大変感謝しています。20年前の記憶がよみがえりました。森先生の風貌は修行僧のようでもあり、今まで過ごしてきた人生が満足で輝かしいものだった事が伺えます。いつまでもお元気で過ごしていただければと思います。

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