5月20日元人事院総裁、内海 倫(うつみ ひとし)先生とお話しさせていただきました。

 内海先生90歳を超えていますが頭脳はいささかも衰えず、ユーモアを交えお話ししてくださいます。この日はミッドウエー海戦に参戦された時のお話しをしてくださいました。なぜか大砲の弾が自分に向かって飛んでくると体をよけるそうです。意味もないのにと言って笑っていました。どうせ数メートル離れていても被弾すればほとんど助からないのです。しかし怖かったとは思わなかったともおっしゃっていました。これは強がりでも何でもなく、ひとつは死ぬ覚悟ができていたこと。そして戦争という異常な中に放り込まれているからこそ、こういった心理状態になったのだと思います。
 ある時、軍事物資を積んだイギリスの船が何隻も航行していたそうです。向こうは、攻撃力はほとんどないので降伏するように伝えると、さすがはイギリス軍、降伏には応じなかったそうです。仕方がないので総攻撃になり「攻撃やめ」の合図とともに海を見ると静かな海が横たわっているだけだったと言います。まるでポエムだとおっしゃっていました。白旗をつけたボートがぽつぽつ見えるだけで他には何もなくなっていたそうです。今では戦争経験者のお話は貴重なものになっています。戦争を二度と起こさないためにもこういったお話しは貴重です。

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