1月29日、歯学部を持つ、ある総合大学の室長と話していました。

 1月29日、歯学部を持つ、ある総合大学の室長と話していました。この大学は定員割れを起こしていましたが、今年は学費を大幅に下げました。その結果、かなりいい学生が集まっているという話をしていました。6年後の国家試験の合格率を上げることを視野に入れているということでした。
 また、学費も薬学部により近づけ、薬学部受験の学生の取り込みもしていると話していました。また金額的に歯学部に行けなかった学生の途中入学や他学部を卒業して、就職のない学生も取り込もうとしています。経営は大丈夫かと聞いてみると、償却も終わり、資金は十分あるというお話でした。
 御本人ははっきりは言いませんでしたが、内部留保の少ない単科大学歯学部、学費を下げられない歯学部が定員割れを起こし、閉校になって、倍率が上がったのを見計らって学費を上げていくという戦略のようです。かつてのアメリカのスーパーマーケットの戦略と同じです。
 いずれにしても私立大学歯学部の学費の高騰に歯止めがかかっているのは事実です。また学費を下げた2校に学生が戻ってくるのかどうか、他学部からの転部はあるのか、見てみたいと思います。新自由主義は歯学部同士の格差と経営の戦いも、もたらしたような気がします。